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トッキー
2018.9.14 14:18日々の出来事

『君たちはどう生きるか』を「右翼本」だと非難する極左

200万部の大ベストセラー『漫画 君たちはどう生きるか』に対して、よしりん先生は厳しく批判をしています。
 SPA!7月17・24日合併号掲載の『ゴーマニズム宣言』ではそれで一本描いていますし、今週配信の「小林よしのりライジング」でも、こう書いています。

 コペル君(『君たちはどう生きるか』の主人公)は二度も友人を見殺しにしている。二度目など、危険が迫っている友人をきっと守ると誓っておきながら、いざとなったら何もできなかった。
 こんな奴は、ぶん殴らないと絶対に成長しないとわしは思う。(中略)
 ところが、あの漫画、友人を見捨てたコペル君を大して非難もせず、そのままでいいんだよと甘やかすばかりなのだから、顎が外れそうに驚いた。それが200万部以上も売れて、教師が生徒に読ませているのだから、戦後民主主義はどん底に堕落したなとわしは思う。

 そんな中、「『君たちはどう生きるか』に異論あり!」という本が出たというので、よしりん先生と意見を同じくする人が他にも出てきたのかと思い、著者インタビューの記事を読んでみたのですが、そうしたらびっくり。こんなこと言ってるのです!

「私の違和感は、力への過信です。(中略)コペル君の同級生で腕力のある北見君を、上級生とケンカになったらコペル君ら3人で守ろうとする様子が描かれています。美しい友情の場面のように読んだ人は多いかもしれませんが、この強いものを弱いものが守る構図は作品のあとに始まる太平洋戦争で見る光景そのもの。コペル君が恐れをなして参戦できなかったのはむしろ当然のことで、大事なのは、どうすれば力に頼らず解決できるかを考えることではないでしょうか」

はあ???? 
何言ってんの、この人!?

 北見君は、コペル君よりは腕力はあるけれど、それよりもっと腕力のある上級生に、数人がかりでリンチされそうになっていたから、それをみんなで守ろうとしたのですよ。

 それを、「強いものを弱いものが守る構図は作品のあとに始まる太平洋戦争で見る光景そのもの」って、何を言っているのか、全く意味がわかりません!

「コペル君が恐れをなして参戦できなかったのはむしろ当然のこと」??
一度は「きっと守る」と言っておきながら、いざという時に恐れをなして、友達がボコ殴りにされているのを黙って見ているのが「むしろ当然」って、どういう神経???

「大事なのは、どうすれば力に頼らず解決できるかを考えることではないでしょうか」???
相手が問答無用で襲いかかって来て、逃げることもできない状態の時に、力に頼らず解決できる方法があるのなら、教えてくださいよ!

 よしりん先生は『君たちはどう生きるか』を、反戦平和主義の教師が「戦わなくてもいいんだよ」と子供に教え込むために使っている「左翼本」だとして批判しているのですが、この批判本の著者は、同じ本を「力への過信が描かれた右翼本」だと思っているのです!

 ものすごい極左です。
 左のウイングを地球の果ての果てまで伸ばした、その端っこにいるような極左が、まだ今の日本にはおるのです。
 あー驚いた。

トッキー

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